犬と猫の癌(がん)

【治療の基礎知識 】犬猫のリンパ腫

2016年4月20日

リンパ腫細胞

著:薬剤師 岡田憲人 プロフィール

 

上の写真は生検から得られたリンパ腫細胞です。

 

犬猫たちの首や足の付根にグリグリしたシコリが見つかることがあります。

おそらくリンパ節が腫れているのでしょう。

 

リンパ節が腫れてきたときに考えられる原因は、主に2つです。

  • 感染症(細菌やウイルスが原因の炎症)
  • リンパ腫(がん細胞が塊を作っている)

原因がどちらなのかは、リンパ節の中を検査で調べるとわかります。

たいていは感染症が原因ですが、上記の写真のように異常なリンパ球が多数見つかる場合、リンパ腫の可能性があります。

 

 

 

 

リンパ腫を改善させるため、治療をより良くするための知識はこちらのページをご参照ください。

リンパ腫の改善を目指すための知識

 

→がん改善の知識に戻る

リンパ腫とはどのような病気か

リンパ腫とは、がんの一種であり、非常に治りにくく致死率の高い病気です。

がん化したリンパ球(リンパ腫細胞)が急速に増殖してしまい、さまざまな症状を引き起こしながら犬猫たちを衰弱させていきます。

 

リンパ腫細胞はときどきリンパ節に集まり、増殖してシコリ(腫瘍)を形成します。

体の表面にシコリが見つかるのはそのためで、特に触れやすい首や足の付根のリンパ節の腫れにより発見されます。

 

腫瘍は体表のリンパ節に限らず、胸の中や腸の付近、脾臓、肝臓、腎臓などいたるところに発生し、臓器を破裂させたり押し潰すことがあります。

珍しいケースでは、目や鼻から発生するリンパ腫もあります。

 

腫瘍以外にも目に見えないリンパ腫細胞が体全体に広がっているため、手術で腫瘍だけを取り除くことにあまり意味はありません。

そのため最初から最後まで抗がん剤治療が推奨されています。

 

リンパ腫はがんの中では珍しく抗がん剤が良く効くタイプのがんです。

寛解と呼ばれる「一時的に治ったような状態」に持ち込める可能性があります。

 

一時的というのは、また必ず再発してしまうという意味です。

寛解の期間は数ヶ月のこともあれば、1週間のこともあります。

 

リンパ腫の種類(分類)

犬や猫のリンパ腫は、その特徴やがん化しているリンパ球のタイプからいくつかの種類に分類されます。

リンパ腫の種類によって治療方針が変わったり、どのような経過をたどるか予測することが可能です。

 

腫瘍の場所からリンパ腫を分類する

腫瘍を作っている場所から、リンパ腫は次のように分類されます。

  • リンパ節に腫瘍・・・多中心型リンパ腫
  • 腸などに腫瘍・・・消化器型リンパ腫
  • 胸のあたりに腫瘍・・・縦隔型リンパ腫(胸腺型リンパ腫)
  • その他(皮膚型、腎臓型など)

 

多中心型リンパ腫

多中心型リンパ腫は犬に最も多く、8割程度がこのタイプのリンパ腫だとされます。

リンパ節に集まり腫瘍を作る特徴があるので、首や足の付根などのシコリとして発見されます。

 

消化器型リンパ腫

消化器型リンパ腫は、しばしば腸管に腫瘍を作ります。

そのため他のリンパ腫よりも胃腸障害が起こりやすく、食欲不振や嘔吐が顕著に現れることがあります。

 

縦隔型リンパ腫

縦隔型リンパ腫は、胸のあたりに集まり腫瘍を形成します。

腫瘍が気管を圧迫したり、胸水が肺を圧迫するため、呼吸の乱れや長引く咳がきっかけで発見されます。

 

がん化している細胞の違いからリンパ腫を分類

がん化しているリンパ球の違いからもリンパ腫は分類されます。

  • B細胞性リンパ腫
  • T細胞性リンパ腫

この分類は、使う抗がん剤を決めるときや、進行の速さを予測するときに使われます。

 

B細胞性リンパ腫

犬猫のリンパ腫で多いのはB細胞性リンパ腫です。

悪性度が高く、進行の速いリンパ腫が比較的多いようです。

 

抗がん剤がよく反応します。

使える抗がん剤の種類が多く、組み合わせのバリエーションも豊富です。

 

T細胞性リンパ腫

T細胞性リンパ腫は抗がん剤の反応が悪く、治療が難しいと考えられています。

抗がん剤は主にアルキル化薬が使われています。

 

抗がん剤が効きにくいということは、逆に考えると「がんらしくない」という意味でもあります。(低悪性度リンパ腫)

すべてに言えるわけではありませんが、T細胞リンパ腫には進行の遅い低悪性度リンパ腫が含まれており、ただちに治療しないほうが良いケースもあります。

 

リンパ腫の原因

リンパ腫の原因には諸説ありますが、特定の原因は明らかにされていません。

おそらくリンパ腫を発症させる要因はいくつも存在します。

 

ウイルス感染や、精神的なストレス、肉体的なストレスなどが考えられます。

それら要因の多くが免疫の低下を招くものであり、免疫異常とリンパ腫発症のあいだに関連があることはほぼ間違いないと言えます。

 

少し具体的な例を上げますと次のような事柄が要因になりえます。

  • ケンカのケガ
  • 同居する猫(犬)に対するストレス
  • 他の病気
  • 他の病気に対する治療
  • ワクチン接種
  • 近所の騒音、臭い
  • 引っ越し
  • 農薬・殺虫剤などの化学薬品
  • ステロイド剤などの免疫抑制剤

 

 

犬のリンパ腫の原因

犬のリンパ腫の原因は一般的には未解明とされています。

そのために、将来リンパ腫になるかどうかを予測することが困難です。

 

ただし、あきらかにリンパ腫が発生しやすい犬種があるため、リンパ腫は遺伝するという説もあります。

ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーはリンパ腫になりやすい代表的な犬種です。

 

猫のリンパ腫の原因

猫の場合は、猫白血病ウイルス(FeLV)に感染していると高い確率でリンパ腫を発症します。

特に若い猫が発症するリンパ腫の原因は、猫白血病ウイルス感染が濃厚です。

 

ただし猫白血病ウイスルを持っているからといって必ず発症するわけではありません。

発症の引き金は、強いストレスや外部の刺激、その他いくつも考えられます。

 

なお猫エイズウイルス(FIV)の感染も、間接的かもしれませんがリンパ腫を起こしやすくしているでしょう。

猫白血病ウイルスと猫エイズウイルスのダブルキャリア(両方とも陽性)の場合、発症リスクはかなり高くなると思います。

 

リンパ腫の症状

リンパ腫は、初期の頃には目立った症状が見られません。

また症状があったとしても、他の病気(感染症)と見分けがつきません。

 

あきらかな異常症状が現れてきたとき、それはおそらく末期症状です。

すでにかなり進行している可能性あります。

 

初期症状

リンパ節の腫れ
次の2つの症状がリンパ腫の初期症状とされています。

普通の感染症に似ているため、よく見過ごされます。

  • リンパ節の腫れ(皮膚のシコリ)
  • 微熱などの風邪のような症状

犬のリンパ腫の8割は、多中心性リンパ腫と呼ばれるタイプで、その特徴的な症状がリンパ節の腫れ(シコリ)です。

腫れているリンパ節の中では、リンパ腫細胞が集まって増殖しています。

 

体の奥深い部分のリンパ節は無理でも、体表近くのリンパ節ならば飼い主でもわかります。

見た目でわかるほどボコボコしてくると初期症状とは言いがたいですが、触れてみて「あれ?硬いかな」という程度ならば初期症状かもしれません。

 

首やアゴ、足の付根あたりのリンパ節は触れやすいので、健康チェックの習慣として毎日触ってあげましょう。

特にリンパ腫にかかりやすいゴールデンレトリバーなどの大型犬は、ぜひチェックしてあげるべきです。

 

トリミングサロンで見つかることがありますので、トリマーは新人さんよりもベテランさんを担当にすると良いかもしれません。

 

シコリに気がついたらすぐ動物病院へ

シコリの硬さや動き方などで、ある程度はリンパ腫かどうかの判断がつきます。

ですが、その判断は飼い主様には少々難しいものです。

 

もし判断を誤ると、適切な治療タイミングを逃しかねません。

気になるシコリを見つけたときは、早めに動物病院で診てもらいましょう。(リンパ腫に詳しいベテラン獣医師が良いです)

 

進行したリンパ腫の症状(末期症状)

リンパ腫が進行するにつれて、見た目でわかるほどの症状が現れてきます。

大量に増殖したリンパ腫細胞が毒素を撒き散らしたり、臓器を圧迫しはじめるためです。

 

たとえば次のような症状です。

  • がん悪液質
  • 脾臓破裂
  • 呼吸困難(肺の付近の腫瘍)
  • 腸閉塞(腸の付近の腫瘍)

それぞれについて説明します。

 

がん悪液質

がん悪液質とはリンパ腫の末期症状のひとつで、増加したリンパ腫細胞が出す毒素により、体の正常な機能が狂わされてしまった状態です。

リンパ腫細胞にとっては自己増殖に必要な大量のエネルギーを得やすく、とても都合の良い状態です。

 

がん悪液質になった犬猫には、いくら食事を与えてもうまくエネルギーとして利用できず、むしろリンパ腫の応援食にしかなりません。

さらにリンパ腫細胞は犬猫たちの筋肉までも分解して取り込みはじめるため、犬は急速にやせ細ると同時に、一気に体力を失います。

 

なおこの状況は、リンパ腫細胞を減らすことで改善します。

抗がん剤はリンパ腫細胞を一気に減らす可能性を持つため、一時的ではあってもがん悪液質を回復させることがあります。

 

脾臓破裂

リンパ腫にかかり、脾臓が異常に腫れてくる犬や猫がいます。

限界まで腫れた脾臓はいずれ破裂し、大量出血による出血性ショックがしばしば命に関わります。

 

出血量が少なければ必ずしも急ぐ必要はありませんが、飼い主には判断することはできません。

できる限り早く動物病院に連れて行き、状況次第では速やかな脾臓の摘出と止血処置が必要です。

 

もし突然に犬が痛がって鳴き出したり、吐き始めるようなときはかなり疑わしいです。

脾臓破裂はその瞬間までは症状がなく、日中や夜中、留守中にも予告なく起こります。

 

事前の検査で脾臓破裂の恐れのあるとわかったときは、先に摘出しておいたほうが安心です。

 

呼吸困難

腫瘍が気管を圧迫して、呼吸困難を起こしたり、鎮まらない咳により犬猫たちを苦しめます。

腫瘍があると胸水も溜まりやすく、さらに気管や肺が圧迫されて症状が悪化します。

 

胸水は抜くと、呼吸がとても楽になることがあります。

アルブミンが低いと胸水は余計に溜まりやすいので、もしタンパク質不足の食事でしたら見直すと良いでしょう。

 

腸閉塞(腸の付近の腫瘍)

消化器型リンパ腫では、しばしば腸に腫瘍が形成されます。

どのようなリンパ腫でも食欲低下が見られますが、腸に腫瘍がある場合は顕著です。

 

これは腸にできた腫瘍が腸管を押し潰すためです。

ひどくなると一切の食べ物が通過しなくなる腸閉塞となり命に関わります。

 

リンパ腫の検査

リンパ腫にはいくつかの検査法があります。

おおよそ順番に並べるといかのようになります。

  • 【検査1】治療前に、状況や経緯を調べる問診や触診
  • 【検査2】治療前に、体の状態を調べる血液検査
  • 【検査3】治療前に、脾臓や肺、腸の様子を調べる画像検査
  • 【検査4】確定診断として、リンパ腫なのかを見極める生検
  • 【検査5】リンパ腫がどこまで広がっているのか調べる画像検査
  • 【検査6】抗がん剤の副作用をチェックするための血液検査
  • 【検査7】どのくらい治療が効いているのか確認する画像検査

検査の意味を、種類別に少し詳しく解説していきます。

 

問診・触診

獣医師は、いままでの経緯を飼い主からヒアリングして、診断に役立てます。

そして犬や猫の体に触れてみて、シコリの有無や硬さ、個数などをチェックします。

 

経験の多いベテラン獣医師ほど、目や舌、歯茎の色、体温、呼吸数など、ありとあらゆる情報を診断に役立てます。

飼い主様は家での様子をしっかり伝えられるように、受診前にメモにまとめておくと良いでしょう。

これは誤診の防止にもなります。

 

血液検査

リンパ腫の血液検査には、いくつかの目的があります。

  • リンパ腫で変化しやすい項目をチェックして診断に役立てる
  • 治療前に、抗がん剤に耐えられそうかチェックする
  • 治療中に、抗がん剤の副作用の程度をチェックする

リンパ腫で変化しやすい血液検査値の項目には次のようなものがあります。

※異常を示さないこともあります。

  • 増加しやすい・・・CRP、LDH、血中カルシウム、白血球数
  • 減少しやすい・・・ヘモグロビン、ヘマトクリット

そして血液検査でもっとも重要なのは、これから始まる「厳しい抗がん剤治療」に体が耐えられるのか?を知ることにあります。

次のような値から、栄養状態の良し悪しや、肝臓病や腎臓病がないことを確認します。

  • ALB(血液中のアルブミンの量で栄養状態がわかる)
  • ALT(GPT:肝臓が傷んでいると高くなる)
  • CRE(クレアチニン:腎臓が悪いと高くなる)

異常があるまま開始できるほど抗がん剤治療は生ぬるいものではありません

また治療中にもこまめにチェックし、体の限界を超えたときには即座に抗がん剤治療の中止を検討します。

 

【画像検査】がんの広がりを調べる検査

画像検査は体内の様子を調べる検査です。

外からはわからないリンパ腫の広がりや、進行の度合いを調べることができます。

 

観察できるのは腫瘍の大きさや個数、リンパ節や臓器の腫大(腫れ)などです。

血液を流れているリンパ腫細胞までは見えません。

 

リンパ腫で用いられる画像検査は、次のようなものです。

  • レントゲン検査(X線検査)
  • エコー検査(超音波画像診断)
  • CTスキャン検査

それぞれについて少し解説していきます。

 

レントゲン検査(X線検査)

レントゲン検査は、体の内部を撮影するための基本的でポピュラーな画像検査です。

多くの動物病院に設置されていて、犬にも猫にも負担が少ないうえに比較的安価な検査です。

 

一度の撮影で体の広い範囲をカバーできるので、リンパ腫の広がりを観察するのに適しています。

肺の撮影にも向いており、抗がん剤が引き起こす肺炎や、胸水のたまり具合をチェックすることが可能です。

 

X線を使うために放射線被曝がありますが、CTスキャン検査に比べれば微々たるものです。

一度や二度の撮影であれば、健康を害するといった心配は不要です。

 

エコー検査(超音波画像診断)

リンパ腫のエコーエコー検査は、体内の一箇所を集中観察することにおいて優れた検査です。

腫れているリンパ節や脾臓の様子、腸管の腫瘍をさまざまな方向からリアルタイムで調べることが可能です。

 

放射線を使わず、全身麻酔の必要もなく、ほとんど犬猫たちに負担をかけません。

ただし空気で満たされている臓器、つまり肺の観察は苦手です。

 

獣医師の腕の良し悪しが影響しやすい検査でもあります。

 

CTスキャン検査

CTスキャンは一度に数百枚以上の撮影を行う、レントゲンを進化させたような検査です。

撮影した写真はコンピュータで処理され、体を輪切りにしたような画像が得られます。

 

画像の解像度が高いので、体の奥深くにあるリンパ節の大きさもチェック可能です。

性能だけを考えるのであれば、リンパ腫では最強の検査と言えるでしょう。

 

そのかわり問題点も数多くあります。

放射線被曝量が多大であること、全身麻酔が必要であること、検査費用がレントゲンの10倍以上にもなること、設置する動物病院が少ないことなどです。

 

そもそも手術をしないリンパ腫の検査において、CTスキャンのような高性能の検査は不要かもしれません。

総合的に考えると、メリットはかなり少なくなります。

 

【生検】確定診断のための検査

腫れているリンパ節や腫瘍を外科的に切除して調べたり、もしくは針を刺して抜き取った組織を調べる検査です。

リンパ腫なのか、それとも違う病気なのかを見極めるために必要な、確定診断のための検査です。

 

細胞診(針生検)

細胞診とは、腫瘍に針を刺して細胞を抜き取って調べる検査です。

判定までの時間が短く、たいていは動物病院で待っているあいだに結果が出ます。

 

犬猫たちにあまり負担を与えずに確定診断が可能です。(わからないこともある)

しかし詳細な情報は得られないため、下の組織診と組み合わされることもあります。

 

組織診(バイオプシー)

リンパ腫のバイオプシー組織診とは、細胞診でよくわからないときに組織ごと取り出して調べる検査です。

腫瘍を切り出したり、太めの針で組織を抜き取るので、少々の痛みを伴います。

 

通常は組織を検査会社に送って調べるので、結果が出るまでにどうしても時間がかかります。

そのかわり細胞診よりもさらに精度が高く、たくさんの情報が得られます。

 

組織診なら低分化リンパ腫か高分化リンパ腫なのかがわかり、遺伝子検査も行うことでB細胞性リンパ腫とT細胞性リンパ腫の判別も可能です。

これらの情報は、より適切な治療計画を立てるときに必要となります。

 

リンパ腫の治療法の概要

このからはリンパ腫の抗がん剤治療やステロイド治療、そして治療の目的である寛解について説明していきます。

手術はリンパ腫治療では重要性が低いため、あまり説明いたしません。

 

犬猫たちのリンパ腫に推奨されている治療は、最初から最後まで抗がん剤治療です。

抗がん剤治療の目的は、一時的な治癒状態である寛解に持ち込むことです。

 

もちろん抗がん剤の副作用は強烈ですから、寛解に持ち込むとしても犬猫たちは相当の代償を払うことになります。

代償というのは副作用のことであり、体力低下と免疫力低下は覚悟しておかなければなりません。

 

 

つまり抗がん剤治療を開始すると、闘う相手は2つになります。

「リンパ腫」と「抗がん剤の副作用」の2つです。

 

十分な説明を受けずに、慌てて治療を開始してしまうと後悔しがちです。

けして体力の限界を超えることがないように、場合によってはステロイドを中心にした治療も検討したほうが良いでしょう。

 

リンパ腫の抗がん剤治療(化学療法)

リンパ腫の治療では、抗がん剤が推奨されています。

それは次の2つの理由からです。

  • 他に有効(実用的)な治療方法がない
  • リンパ腫は、比較的抗がん剤が効きやすい

使われる抗がん剤は、すべて人用の医薬品の流用です。

その多くが強烈な毒性を持つために、リンパ腫との闘いは、抗がん剤との闘いでもあります。

 

抗がん剤を使うとき、一番気になるのは副作用でしょう。

共通する一般的な副作用(毒性)は次のようなものです。

  • 骨髄毒性(血液毒性)・・・白血球、赤血球、血小板が減少する
  • 肝臓毒性・・・肝臓が破壊されGOT、GPT、γ-GPT、ビリルビンなどが上昇する
  • 腎臓毒性・・・腎臓が破壊されクレアチニン、BUNなどが上昇する
  • 神経障害・・・味覚異常、嗅覚異常、しびれ、痛み、ふらつき
  • 感染症・・・免疫力が低下し、細菌感染やウイルス感染を起こす
  • 出血傾向・・・血小板減少により血が止まりにくくなる、血尿、血便
  • 胃腸症状・・・食欲低下、吐き気、下痢、便秘、口内炎
  • 元気消失・・・だるさ、脱力感、倦怠感、疲労感
  • 皮膚障害・・・発疹、脱毛
  • 発がん性・・・新たに別のがんが発生する

さらにリンパ腫治療では、複数の抗がん剤を併用する「多剤併用療法」が推奨されるため、副作用はより強く出る傾向にあります。

 

なお多剤併用療法のメリットは次のようなものです。

  • 作用メカニズムの違う複数の抗がん剤を用いることで相乗効果が期待できる
  • 効かない抗がん剤が含まれていても、他剤がカバーする
  • 1種類の抗がん剤の大量投与より、副作用が分散する多剤併用療法のほうが犬猫たちがよく耐えてくれる

抗がん剤治療において無理は禁物です。

危ないと思ったときに止める勇気がなければ、抗がん剤に命を奪われることになります。

 

そして重大な問題として家族への影響があります。

特にシクロホスファミドを使用するときはご注意ください。

 

以下に実際に使われている主な抗がん剤を紹介します。

簡単な特徴も書き添えます。

ドキソルビシン

成分名主な製品剤形
ドキソルビシン(DXR)
アドリアマイシン(ADM、ADR)
アドリアシン
ドキソルビシン
注射薬

DNA複製時の二重らせん構造に関わる重要な酵素を阻害して、リンパ腫細胞の増殖を抑えます。

多剤併用療法であるウィスコンシン-プロトコールとCHOPプロトコールに組み込まれる抗がん剤です。

 

心筋障害の副作用は有名ですが、犬猫ではあまり問題視されていないように思えます。

血管外漏出といって点滴が漏れると、皮膚が壊死するような重大な皮膚炎を起こします。

ビンクリスチン

成分名主な製品形状
ビンクリスチン(VCR)オンコビン注射薬

細胞の微小管構造形成を阻害する抗がん剤としてウィスコンシン-プロトコールとCHOPプロトコールに組み込まれます。

他の抗がん剤との併用が基本で、まず単独では使われません。

 

神経細胞への影響が大きく、しびれ、痛みなどの末梢神経障害を引き起こします。

点滴が外れると、重大な皮膚炎を起こします。

シクロホスファミド

成分名薬剤名形状
シクロホスファミド(CPA)エンドキサン注射薬
内服薬

DNA合成阻害作用を持つ抗がん剤として、ウィスコンシン-プロトコールとCHOPプロトコールに組み込まれます。

単独使用も考えられますが、たいていは他の抗がん剤と併用します。

 

毒ガス由来の抗がん剤であり、注意すべき点はその高い揮発性です。

犬猫の呼気はもちろん、唾液、糞便からもシクロホスファミドが空気中に拡散します。

 

換気を怠ると同居の家族までも発がんの危険性に晒されます。

 

メトトレキサート

成分名薬剤名形状
メトトレキサート(MTX)メソトレキセート注射薬
内服薬

メトトレキサートは葉酸の代謝を妨害することで細胞増殖を抑制する、葉酸代謝拮抗薬と呼ばれる抗がん剤です。

強力な免疫抑制作用を持つために、治療中は感染症を起こすリスクが格段に高まります。

あまり最初から用いられることはありません。

 

アクチノマイシンD

成分名薬剤名形状
アクチノマイシンDコスメゲン
ダクチノマイシン
注射薬

DNAに結合して、がん細胞の増殖を阻害します。

毒性が強すぎるため、使われるとしたら他の薬剤が効かなくなったときや再発時のレスキューなど、ここぞという場合に限定されるでしょう。

起こりやすい副作用は一般的な抗がん剤に準じます。

 

シタラビン

成分名薬剤名形状
シタラビン(Ara-C)
シトシンアラビノシド
キロサイド注射薬

シタラビン大量投与法は強烈な抗がん剤作用を発揮します。

一般的な抗がん剤の副作用が強く出るとともに、シタラビン症候群とよばれる結膜炎、発熱、筋肉痛、骨痛などの特徴的な副作用が出ることがあります。

 

他の抗がん剤の効果が落ちてきたときにレスキューとして使われることがあります。

 

メルファラン

成分名薬剤名形状
メルファランアルケラン内服薬

T細胞性リンパ腫に使われます。

DNAを傷つけて細胞の増殖を止めるアルキル化剤です。

 

クロラムブシル

成分名薬剤名形状
クロラムブシルロイケラン
リューケラン
※日本未承認薬
内服薬

アルケランと同系統の薬剤で、やはりT細胞性リンパ腫に使われることがあります。

 

ロムスチン

成分名薬剤名形状
ロムスチン(CCNU)シーヌ
日本未承認
内服薬

アルキル化剤としてT細胞性リンパ腫に使われます。

脂溶性が高いとされ、脳によく入り込みます。

 

ロムスチン治療は比較的新しい試みのためか、良い情報ばかり目立つようです。

私の印象では、他のアルキル化薬に比べて特別良い反応が出るようには思えません。

 

L-アスパラギナーゼ

成分名薬剤名形状
L-アスパラギナーゼロイナーゼ注射薬

L-アスパラギナーゼの作用メカニズムは独特で、リンパ腫細胞が増殖するときに必要なアスパラギン(アミノ酸の一種)を分解し、栄養不足を引き起こして死滅させます。

L-アスパラギナーゼは他の抗がん剤に比べて副作用が少なく、単独使用でも劇的に良くなる犬がいるため、しばしば本格的な抗がん剤治療に入る前に試されます。

 

気をつける副作用は、アナフィラキシーショックと呼ばれる全身性アレルギー反応で、ときどき重症化するので危険です。

特に初回治療時は、体調変化をよく観察しなくてはなりません。

 

一般的な抗がん剤とはだいぶ作用が異なり、比較すればかなり安全な薬と言えます。

獣医師に「弱い抗がん剤だから大丈夫」と簡単に言われるときは、L-アスパラギナーゼのことを言っていると思います。

※薬剤名はしっかり聞いてメモに残しましょう。

 

リンパ腫のステロイド治療

ステロイドとは副腎皮質ホルモン剤とも呼ばれ、代表的な薬はプレドニゾロンです。

リンパ腫にかぎらず、元気や食欲を出したいとき、炎症がひどいときなどに、気軽に使われるポピュラーな薬剤です。

 

抗がん剤とはまったく異なる作用の薬でありながら、リンパ腫治療にもよく用いられます。

ステロイド単独で使われることもありますし、他の抗がん剤と併用されることもあります。

 

ステロイドだけで寛解に持ち込めることもあり、元気に長期間過ごすことも不可能ではありません。

犬に辛い思いをさせる抗がん剤治療に対して、体へのダメージがとても少ないステロイド治療は、QOLを優先させたい飼い主様にとって最も良い選択肢となりえます。

 

プレドニン

成分名主な製品形状
プレドニゾロンプレドニン注射薬
内服薬

プレドニゾロンはリンパ腫治療に単独、もしくはCHOP療法の構成薬剤として併用投与されます。

一般薬としてさまざまな治療で汎用されており、リンパ腫と確定診断されていなくても投与可能です。

 

元気や食欲を回復し、炎症を鎮めるために、しばしばリンパ腫症状が大幅に改善します。

そのまま寛解に至るほどの効果が得られることもあります。

 

主な副作用は胃の荒れ、免疫低下です。

また連用により副作用は出やすくなり、効果も悪くなってくることが普通です。

 

血糖値を上昇させる作用もあります。

重度の糖尿病を患っている犬には少々使いにくい薬です。

 

ただしこれらの副作用は、抗がん剤に比べれば微々たるものです。

リンパ腫治療に積極的に用いることに、あまり心配はいりません。

 

特に自然療法や栄養療法によって免疫力を高めようと考えているとき、ステロイドを上手に組み合わせることは、一つの良い選択になるでしょう。

抗がん剤のように、一回で免疫がズタズタになるような心配はありません。

 

またプレドニン(プレドニゾロン)は値段の安さも長所です。

1錠の薬価はわずか10円にも満たず、動物病院から処方される時でも数十円に収まるはずです。

 

デキサメタゾン

成分名主な製品形状
デキサメタゾン(DEX)デカドロン注射薬
内服薬

プレドニゾロンと同類の薬です。

プレドニゾロンよりも炎症に対する効果が強く、作用が長めに持続するという特徴を持ちます。

制吐作用があり、他の抗がん剤による吐き気を軽減してくれます。

 

抗がん剤の多剤併用療法(プロトコール)

抗がん剤の点滴

犬猫たちのリンパ腫に対する抗がん剤は、多剤併用療法によって使用することが推奨されています。

プロトコールとはがん治療でよく使われる専門用語で、抗がん剤の組み合わせ方やそれぞれの量、使う順番を決めたレシピのことです。

 

組み合わせる抗がん剤の種類は、けしてその場の雰囲気で決めるわけではありません。

おおよそ教科書的にマニュアル化されています。

 

ウィスコンシン-プロトコール(UW-Madison)

ウィスコンシン大学が提唱した多剤併用療法で、犬の多中心型リンパ腫に対してもっとも効くとされています。

以下の抗がん剤を組み合わせて使います。

  • ビンクリスチン
  • L-アスパラギナーゼ
  • プレドニゾロン
  • ドキソルビシン
  • シクロホスファミド

寛解率は60%を超え、寛解した犬に限定すれば平均余命は1年とする報告があります。(もっと良いとする報告もあります)

 

ただこの手の数字を見るとき、途中でリタイアしたであろう大勢の犬を含んでいないことを考慮しなくてはなりません。

また治療期間がとても長く、6ヶ月に及ぶ長大な治療計画です。(バリエーションがあるかもしれません)

 

CHOPプロトコール

人のリンパ腫の治療を動物医療に持ち込んだプロトコールです。

次の抗がん剤を併用します。

  • シクロホスファミド
  • ドキソルビシン
  • ビンクリスチン
  • プレドニゾロン

 

外科手術

血液のがんであるリンパ腫には、外科手術はほぼ無力です。

ただし次のような救命の目的で実施されることがあります。

  • 脾臓が破裂、もしくは破裂が予測されるときの摘出手術
  • 腸閉塞を起こした、もしくは閉塞が予測されるときの摘出手術

 

放射線治療

放射線治療はリンパ腫に対して効果があります。

ただし残念ながら設備の整った動物病院が少なく、実用的ではありません。

 

大学病院などに設備があっても、通院の都合などから照射回数が制限されて本来の効果を得ることはできません。

また治療のたびに全身麻酔をかけることになり、治療のたびに犬猫たちに多大な負担を与えてしまいます。

※人の放射線治療は無麻酔で数十回に分割して放射線を照射します。

 

【寛解】リンパ腫治療の目標

寛解後の元気

 

寛解とは、治療の結果、腫瘍がほとんどなくなったり、血液中にリンパ腫細胞が見つからなくなったときのことです。

リンパ腫治療の最初の目標は、この寛解状態を目指すことにあります。

 

寛解の期間はまったく定まっておらず、数ヶ月持続することもあれば、1週間だけのこともあります。

寛解をいかに引き延ばすかが、次の目標となります。

 

寛解した犬猫からは、ほとんどの症状が消え、すっかり元気になります。(抗がん剤の副作用が残ることはあります)

散歩にも出られるようになり、苦しい抗がん剤治療に耐えてきたことが正解だったことを確信するでしょう。

 

ただし寛解は治癒とは異なり、いつでも再発する可能性のある「一時的に調子が良くなっている状態」が寛解です。

飼い主様は、「このまま抗がん剤治療を続けるべきか」それとも一旦中止して「体力回復に努めるべきか」という難しい問題に直面します。

 

獣医師の判断も割れるところです。

  • せっかく効いている抗がん剤を止める必要はない。止めれば再発する。
  • 決められたプロトコール(計画)は最後までやり通さないと効果が落ちる。
  • ひとまず目標は達成した。寛解しているあいだに体力と免疫力を回復させよう。抗がん剤は一旦中止して、いざというときに再開しよう。

どの考え方にも一理ありますが、治療の方針は飼い主側に決定権があります。

「もう決まったこと」だとして思考を停止させてしまうのは良くありません。

 

一度リセットして、ご愛犬ご愛猫の体調や直近の血液検査データ、抗がん剤を何種類使ってきたのか、副作用の残り具合などから総合的に判断することをお奨めいたします。

抗がん剤の連用によってリンパ腫細胞は抗がん剤に対する耐性(抵抗性)を獲得しはじめていること、犬猫たちの体にも抗がん剤の毒性が徐々に蓄積してきていることも考慮してください。

 

考えが決まったら、獣医師と一度ゆっくり話し合うと良いでしょう。

もしも獣医師が話を聞いてくれず、意見を押し通すような気がするのであれば、ここでセカンドオピニオンを利用するのも良いでしょう。

 

セカンドオピニオンについて

セカンドオピニオンとは、納得した治療を受けるために別の獣医師にも意見を求めることです。

本来は今の治療方針が適切かどうかを確認する手段なのですが、別の選択肢を知ろうとするときにもセカンドオピニオンを利用して良いでしょう。

 

リンパ腫のように厳しい治療を受けさせても治癒率の低い病気では、マニュアル通りの治療が必ずしも飼い主様にとってのベストな治療とはなりません。

いまの自分の考えを伝え、それに応じて弾力的な提案をしてくれる獣医師に話を聞けると良いでしょう。

 

ただしセカンドオピニオンを受けるからには、人任せの考え方ではいられません。

複数の選択肢が提示されたとき、結局は自分自身で決断することになるからです。

 

いくつかの治療方法を知ったあと、自分が何を望んでいるのか、あらためて考えさせられます。

たとえば次のようにです。

  • どんな状態になろうが、1日でも延命させることに意味がある
  • 元気を失うのであれば無理な治療は望まない
  • 多少効果が落ちても優しい治療を選びたい

なおセカンドオピニオンは転院を前提としたものではありませんが、良い獣医師にめぐり逢って転院を考えてしまうかもしれません。

治療途中の転院にはリスクもありますので、その場ですぐに決めずに慎重に判断することをお奨めいたします。

 

さまざまな決断を迫られるセカンドオピニオンは、飼い主側に責任を取る覚悟があるときに有益です。

もし余計に悩みが増えて苦しむのであれば、セカンドオピニオンは受けるべきではありません。

 

リンパ腫の改善を目指すための、重要な知識

リンパ腫は、抗がん剤により一時的な寛解に持ち込むことができます。

しかし抗がん剤治療は6ヶ月にも及ぶことのある長い道のりであり、実際には副作用に耐えられずに途中で脱落してしまう犬猫たちはけして少なくありません。

そしてせっかく完治に持ち込めてもリンパ腫はいずれ再発してしまい、そのときは今まで効いていた抗がん剤の反応性が大きく低下してしまいます。

 

ですが免疫力を高める取り組みを同時に始めておくとき、状況が変わることがあります。

がん細胞の成長を抑えることができれば、共存していくことも可能であり、実際に長生きしている子たちがいることも事実です。

 

ご愛犬ご愛猫の、がんの改善を目指す方法

こちらのページには、ぜひ飼い主様に知っておいてほしい知識が書かれています。

ぜひ参考にして頂き、前向きなお気持ちで取り組んでいただきたく存じます。

リンパ腫はとても怖いがん

リンパ腫細胞

リンパ腫の平均余命は1ヶ月

リンパ腫はとても怖いがんです。
リンパ腫の性質上、リンパ腫と診断された時点ですでに全身の隅々までがん細胞が巡ってしまっています。

そのまま適切な対応ができずにいますと、リンパ腫細胞がどんどんと毒素を身体中に撒き散らし、犬猫の元気はみるみるなくなっていってしまいます。

すると、日に日に体が痩せてガリガリになっていってしまったり、散歩が好きだった子でも毎日具合の悪そうにじっとしているだけになったります。

場合によっては脾臓が破れて大量出血してしまったり、呼吸が止まって苦しがったりと、たった1日で命に関わる重大な症状になってしまうこともあります。

何かしらの対策を打たないと平均寿命は1ヶ月と、とても危険ながんであると言えます。

抗がん剤は毒性の強さがデメリット

リンパ腫の治療としては一般的に「抗がん剤治療」が行われます。
抗がん剤は全身に広がったがん細胞を破壊していくことができる薬ですので、全身にがん細胞が回ってしまっているリンパ腫には有効であるとされ、治療薬としてよく使われます。

抗がん剤治療はうまくいけば、以前のような元気を一時的に取り戻したりできる場合もあります。
一時的にでも元どおり元気になれば、抗がん剤をやっていて本当によかった、と思うこともあるでしょう。

しかし、いいことばかりでないのも抗がん剤の特徴です。

抗がん剤は強い毒性を持つ薬です。
抗がん剤はがん細胞を壊していくこともできますが、体を健康に保つ免疫細胞も同時に壊してしまいます。

すると、リンパ腫は治ってきてるけど、免疫も同時に壊れ、その結果逆に寿命を縮めてしまったりもします。

副作用も多く、ぐったり元気がなくなったり、嘔吐があったり、毛が抜けてしまったりという、見た目上も悪い変化があったり、病院での検査値も、異常な数値が乱発してきたりする場合もあります。

抗がん剤はその毒性ゆえ、治療に用いた場合は、リンパ腫と戦いながらさらに抗がん剤とも戦うことになってしまうことも少なくありません。

ですので、抗がん剤治療を行う場合は、細心の注意を払って行わないと、あとで後悔してしまうことも多い治療法です。

 

抗がん剤を使う前に考えて欲しいこと

リスクの小さいリンパ腫治療

抗がん剤は毒性が強く、副作用に苦しむことも多い治療法です。
ですので犬猫のことを考えると、まずはリスクの小さな治療から始めてあげたほうが良いケースも多々あります。犬猫の苦しむ姿を見たくないということで、そのような方法を取っている飼い主様も多くいらっしゃいます。

獣医師さんの中にも、抗がん剤をなるべく使わずにがんを抑える方法を取っているところも、実は多く存在します。

リスクの小さなリンパ腫の治療としてオススメさせていただいているのが、副作用の小さな治療や副作用のない治療を組み合わせる方法です。

例えば
体へのダメージが小さなステロイドなどの薬剤を使ったり、
食事を変えることで免疫を高めたり
というような方法です。

これらは抗がん剤のような大きなリスクを取ることなく、リンパ腫の治療に向かうことができます。

副作用の小さな治療法の組み合わせ

ステロイドは抗がん剤ほど強烈な副作用がありません。
にも関わらずステロイドだけで元気を回復させる子もいたりします。

ですのでプレドニン、デキサメタゾンなどのステロイドをまずは利用することは、犬猫のことを考えたときに良い選択肢だと思います。

また日々の食事を少し変えるのも良い手です。
体の炎症を抑えてくれるEPAやDHAなどの油の摂取を意識したり、第二の脳と言われる腸内の善玉菌を元気にさせたりすることも免疫を高めるのに役に立ちます。

実際に弊社のお客様でも、これらの組み合わせで驚くような成果を出す人も多く存在しています。

余命1ヶ月と言われた子が5ヶ月経ってもまだ元気でいてくれているとか、
毎日家でぐったりしていた子が大好きな散歩にいけるまで体力が戻ったとか、
ご飯をあまり食べなくなっていた子がご飯にがっつくようになったとか、

そのような報告をいただくことも多いです。

 

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