著:薬剤師 岡田憲人 プロフィール
アレルギー性皮膚炎、マラセチア皮膚炎のチワワ犬です。
月桃抽出液を研究している佐々木動物病院(長野県飯田市)院長、佐々木将雄獣医師からの報告です。
状況、これまでの経緯
チワワ7歳、去勢済
お腹、脇、四肢、指間舐める、薄毛。
マラセチア菌(+)
アレルギー性、マラセチア性皮膚炎の治療として、抗真菌剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤療を断続していました。
ですが良くなったり悪くなったりを繰り返し、完全には改善していません。
状況悪化のため、月桃抽出液の塗布を開始
2年間で除々に 薄毛、マラセチア菌(+++)悪化。
臭いもひどくなってきました。
そこで追加の健康サポートとして、月桃抽出液の塗布を開始します。
月桃抽出液の塗布を開始してから3ヶ月後
毛の量、毛の質が健康的です。
当初は指をなめることが多かったそうで、本人はずいぶんと痒く、つらい思いをしていたかもしれません。
かゆみのストレスから開放されれば、日々を穏やかに、楽しいことをもっと楽しく、健やかに暮らせるようになります。
マラセチアについて
マラセチアとは、犬の皮膚に存在するカビ菌です。
マラセチアがいても、通常は皮膚に問題を起こしませんが、増殖してしまうとアレルギーの原因となったり、皮膚炎の原因となることがあります。
きつい臭いがするようなときは、増殖している可能性もあるでしょう。
マラセチア菌が増殖してしまう原因としては、エサとなる皮脂が多いことや、皮膚のバリア機能の低下、免疫力の低下などが考えられます。
実際にはそれらが重なって、複合的な理由となっているケースも少なくない思われます。
一般的な治療としては、抗真菌剤があります。
また痒みや炎症を抑えるために、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤が用いられることもあります。
もちろんよく反応してくれる犬もいますが、今回の症例では治療が長引いてしまいなかなか改善していません。
どちらかというと長期的に見て状況は徐々に悪くなってしまいました。
薬剤の刺激、ステロイドによる免疫低下、皮膚のバリア機能の低下など、ネガティブな側面が出てしまっていた可能性もあるでしょう。